「線維筋痛症」で障害年金を申請するためのポイント
線維筋痛症とは?
「線維筋痛症(Fibromyalgia)」は、全身の広範囲な慢性疼痛や疲労感、睡眠障害、記憶力低下などを伴う疾患です。痛みの原因が明確ではなく、診断が難しいことが特徴です。また、日常生活に大きな支障をきたすことが多く、重症化すると仕事や家事が困難になることがあります。
障害年金とは?
障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事が困難になった場合に支給される公的な年金制度です。国民年金に加入している人は「障害基礎年金」、厚生年金に加入している人は「障害厚生年金」を申請できます。
線維筋痛症で障害年金を受給できる可能性
線維筋痛症は、日本の障害認定基準において明確な分類がないため、症状の程度や日常生活への影響を総合的に判断されます。認定されるためのポイントは以下の通りです。
〇日常生活の困難度:食事、入浴、移動、家事などの基本的な動作にどれだけ支障があるか。
〇就労の可否:フルタイムで働けない、または継続的な勤務が困難な場合は考慮される。
〇診断書の記載内容:医師に具体的な症状、痛みの程度、治療経過を詳細に記入してもらうことが重要。
線維筋痛症の障害状態について、主治医に「診断書(肢体の障害用 様式第120号の3)」を作成依頼する際には、診断書⑨「現在までの治療の内容、期間、経過、その他参考となる事項」欄に、次の表1の「重症度分類試案のステージ」のいずれに該当しているか記載いただくようお願いする必要があります。
ステージ | 症状 |
ステージⅠ | 米国リウマチ学会診断基準の18カ所の圧痛点のうち11カ所以上で痛みがあるが、日常生活に重大な影響を及ぼさない。 |
ステージⅡ | 手足の指など末端部に痛みが広がり、不眠、不安感、うつ状態が続く。日常生活が困難。 |
ステージⅢ | 激しい痛みが持続し、爪や髪への刺激、温度・湿度変化など軽微な刺激で激しい痛みが全身に広がる。自力での生活は困難。 |
ステージⅣ | 痛みのため自力で体を動かせず、ほとんど寝たきりの状態に陥る。自分の体重による痛みで、長時間同じ姿勢で寝たり座ったりできない。 |
ステージⅤ | 激しい全身の痛みとともに、膀胱や直腸の障害、口の渇き、目の乾燥、尿路感染など全身に症状が出る。普通の日常生活は不可能。 |
線維筋痛症の障害認定は、症状の重さにより異なります。
〇1級:常時介助が必要で、ほぼ寝たきりの状態。
〇2級:日常生活が著しく制限され、一人での生活が困難。
〇3級(障害厚生年金のみ):労働が著しく制限されるが、日常生活はある程度可能。
申請時に必要な書類
線維筋痛症で障害年金を申請する際には、以下の書類が必要です。
〇診断書(肢体の障害用 様式第120号の3(障害認定基準に基づいた詳細な記載が必要)
〇病歴・就労状況等申立書(どのような支障があるかを詳細に記述)
〇受診状況等証明書(初診日を証明するもの)
〇年金手帳のコピー
〇預金通帳のコピー
申請の注意点と専門家への相談
線維筋痛症は診断が難しく、審査に通りにくい病気の一つとされています。そのため、
〇専門の社会保険労務士に相談する
〇診断書の内容を充実させる
〇過去の病歴や治療経過を詳細に記録する
ことが重要です。
まとめ
「線維筋痛症」で障害年金を受給するためには、日常生活の困難度を証明する資料を揃え、適切な申請を行うことが不可欠です。受給を検討している方は、まずは社会保険労務士に相談し、スムーズな申請を進めましょう。