軽度知的障害で障害基礎年金2級の認定、年間約83万円を受給したケース

相談者

性別：男性
年齢層：20代
職業：無職
傷病名：軽度知的障害
決定した年金の種類と等級：障害基礎年金2級
年間受給額：約83万円

相談時の状況

軽度知的障害のある相談者は、幼少期から発達の遅れを指摘されており、保育園や学校生活の中で日常的に困難を抱えていました。学校では授業についていけず、忘れ物や段取りの悪さ、周囲との人間関係に悩み、不登校や引きこもりの状態が続きました。

家庭内の問題で精神的な影響を受け、以後はパニック症状や不安感、うつ傾向も見られるようになりました。社会人となってからも職場での対人関係がうまくいかず、障害者雇用でも勤務が困難となり、その後退職となりました。

食事・清潔保持・金銭管理などの面で家族の支援が必要であり、一人での生活は困難な状況にあります。また、人間関係や社会的な対応が苦手であり、意思疎通の難しさから対人場面に強いストレスを感じる状態でした。

相談から請求までのサポート

障害基礎年金2級の申請にあたり、これまでの発達状況や生活上の支障を詳細にヒアリングし、「病歴・就労状況等申立書」に的確に反映しました。

申請にあたっては以下の点に重点を置いて整理しました
食事、入浴、洗濯など身辺自立に対する家族の支援の実態
金銭管理能力の欠如による浪費やトラブルのリスク
通院や服薬を家族の声かけで行っていること
職場でのミスやパワハラにより休職となり退職となった状況
友人関係の希薄さや社会的な孤立感、対人恐怖の傾向

このような実生活上の困難を、具体的かつ客観的に文章化することで、審査機関に正確な理解を得られるよう努めました。主治医には、上記内容を記載した「病歴・就労状況等申立書」を参考資料として「診断書」とあわせてお渡しし、記載を依頼しました。さらに、完成した「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」の内容を確認した上で、すべての申請書類を年金事務所へ提出しました。