「統合失調症」で障害基礎年金2級を取得し、年間約80万円を受給できたケース
年齢:30代
エリア:仙台市
傷病名:統合失調症
決定した等級:障害基礎年金2級
受給額:年額約80万円
相談内容
30代の女性の方のケースです。高校3年生の終わり頃から、周囲の人が自分のことを臭いと思っているという不安に悩まされるようになりました。大学2年生の時には、自分の体臭や口臭で周りの人に迷惑をかけていると感じるようになり、家族に相談し精神科に通院することになったようです。初診の病院で「妄想性障害」と診断され、その後2回の転院を経て、現在の主治医から「統合失調症」と診断されました。
当事務所のサポート内容
「統合失調症」は、思考や感情、行動に影響を与える精神疾患です。主な症状は以下の通りです。
1.陽性症状:幻覚(特に幻聴)や妄想、思考の混乱などが含まれます。例えば、「誰かに監視されている」と感じることがあります。
2.陰性症状:感情の平板化(喜怒哀楽の表現が乏しくなる)、意欲の低下、社会的引きこもりなどが見られます。
3.認知機能の障害:注意力や記憶力の低下、計画や問題解決の能力が低下することがあります。
統合失調症は、思春期から中年期にかけて発症しやすく、全人口の約1%が経験するとされています。治療には、抗精神病薬や心理社会的療法が用いられ、早期の治療が重要です。
学生の方は、A.初診日が20歳の誕生日の前々日以前である場合と、B.20歳の誕生日の前日以降の日である場合は、障害基礎年金を請求することになりますが、同じ障害基礎年金でもA.とB.の初診日の違いにより、適用される法令が異なります。受給要件(所得要件・保険料納付要件)に違いがあります。
特に大学生の方は、20歳になりましたら国民年金保険料を納付しない場合は、学生納付特例の手続きを遅れずに行うことが重要2です。
この方の場合は、20歳の誕生日の前日以降に初診日があり、学生納付特例の手続きも遅れなく行なっていました。初診日の病院にカルテが保存されており、病歴も長く、日常生活能力についても多くの助言と指導が必要であったため、障害基礎年金2級の受給となりました。
結果
障害基礎年金2級として年額約80万円の受給となりました。
現在、就労移行支援事業所に通所しており、将来、障害者枠雇用で働きたいとおっしゃっていました。