「統合失調感情障害」で障害基礎年金2級を取得、長期の精神障害で年間約83万円の受給が認められた事例
相談者
- 性別:女性
- 年齢層:50代
- 職業:無職
- 傷病名:統合失調感情障害
- 決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級
- 年間受給額:約83万円
相談時の状況
相談者は平成17年9月頃より、不安や焦燥感、気分の落ち込み、不眠といった精神症状が出現しました。ご夫婦で話し合いを重ねた結果、精神科を受診し、当初は「うつ病」と診断されました。週2回の定期的な診察と投薬治療を受けていましたが、薬が合うまでに時間を要し、体調が悪い時には日中もほとんど横になって過ごす状態が続いていました。
その後も症状は一進一退を繰り返し、感情の起伏が激しくなり、自分に対する不信感も強くなっていきました。転院先では「非定型精神病」と診断され、不安や情緒不安定が強かったことから、本人の希望により一定期間の入院治療も行われています。入院中には「死にたい」といった発言もみられましたが、治療の継続により一時的に症状は落ち着きました。
その後、転居を伴う生活環境の変化をきっかけに再び症状が悪化し、別の医療機関では「躁うつ病」と診断されました。不眠、不安、焦燥感、情緒不安定、不信感といった症状は慢性的に続き、うつ状態のときには寝たきりに近い生活となり、日常生活のほぼすべてにおいて夫の援助が必要な状態でした。
現在の病院で「統合失調感情障害」と診断名の変更がありました。しかし、症状は大きく改善しておらず、ほぼ引きこもりの状態で一日中横になって過ごしています。感情の波が非常に激しく、自殺念慮も強く、過去には自殺を図ろうとしたこともあるため、家族が安全面に細心の注意を払って生活を支えています。
相談から請求までのサポート
本件は、発症から20年近く経過しており、診断名の変遷や医療機関の転院が多いケースでした。そのため、障害年金請求において最も重要となる「受診状況等証明書」(初診日証明)の取得、と「長期にわたる症状の一貫性」をどのように立証するかが大きなポイントとなりました。
「受診状況等証明書」は3カ所目に通院した医療機関で取得できました。その証明書には、初診日の傷病名と通院を開始した年月が記載されていたため、初診日を適切に証明することができました。
診断書の作成にあたっては、単に病名や現在の症状を記載してもらうだけではなく、日常生活能力の著しい制限が具体的に伝わるよう、主治医に生活実態を丁寧に「病歴・就労状況等申立書」に記載し説明しました。
「病歴・就労状況等申立書」では、本人に病識や自覚が乏しい点を踏まえ、配偶者から見た客観的な生活状況を中心に記載しました。自殺念慮や危険行動の既往、対人関係が家族と医療関係者に限定されていること、就労能力が完全に失われていることなどを、時系列で丁寧にまとめることで、精神障害の重さと継続性が審査機関に正確に伝わるよう工夫しました。特に、服薬管理ができないこと、金銭管理や買い物ができないこと、身辺の清潔保持に常時介助が必要であること、通院も一人では困難であることなど、障害認定基準上重要となる項目を整理しています。
結果
請求の結果、「統合失調感情障害」による障害基礎年金2級が認定され、年間約83万円の受給が決定しました。精神障害により日常生活が著しく制限され、常時配偶者の援助が必要な状態であることが適切に評価された結果といえます。
障害年金の受給により、相談者ご本人だけでなく、ご家族の経済的・精神的負担も大きく軽減されました。現在も治療と療養は継続していますが、安定した収入の確保によって、安心して生活と治療に専念できる環境が整っています。
社労士コメント|この事例のポイント
このご相談は、仙台市にお住まいの方からのもので、統合失調感情障害による日常生活の困難さが長期にわたり続いていたケースです。ご本人の状態を丁寧に伺い、障害年金の請求に必要な初診日や生活状況をしっかり整理したことで、障害基礎年金2級の認定につながりました。
精神のご病気で年金の申請を迷っている方も、まずは専門家にご相談いただくことで、適切な準備と請求が可能になります。仙台エリアで障害年金をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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