「統合失調症」で障害基礎年金2級を受給、年間約138万円を受給できたケース
相談者
- 性別:女性
- 年齢層:30代
- 職業:パート勤務(週2回・2時間程度)
- 傷病名:統合失調症
- 決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級(子の加算含む)
- 年間受給額:約138万円
相談時の状況
相談者は、死にたいという気持ちや幻聴の出現、人と関わりたくないという強い精神的不調を感じ、親に付き添われて初めて精神科を受診されました。初診のA病院では「統合失調症」と「解離性障害」の診断を受けましたが、外出も困難な状態が続き、通院を中断。その後、夫の付き添いのもとB病院に通院し、「気分変調症」と診断されました。
しかし、処方薬が合わず症状が改善しなかったため、再びA病院に転院。そこで改めて「統合失調症」と診断されたことで、診断名の一貫性が取れ、障害年金申請の基盤が整いました。
相談者は日常生活の大半を夫の支援に頼っており、家族や医療関係者以外との接触はなく、身辺の清潔保持も困難な状態です。服薬管理、通院同行、家事全般はすべて夫が担い、症状の波や過去の自殺未遂の経験もある中で、社会生活への参加は極めて制限されています。
3人のお子様を育てながら生活されており、経済的不安と今後の家計への心配から障害年金の申請を希望されました。
相談から請求までのサポート
初診の医療機関と現在の通院先が同じA病院だったため、診断書1枚で手続きが完了できました。診断名が一時的に「気分変調症」と変更された時期もありましたが、最終的に「統合失調症」と再診断されたことが、申請において重要なポイントとなりました。
パート勤務については、審査に影響を及ぼさないよう、週2回・2時間程度の短時間労働であること、また就労の目的が社会復帰に向けた訓練であることを明確に申立書に記載しました。日常生活の困難さや家族の全面的な支援体制についても具体的に記述し、審査機関が実態を正しく把握できるよう配慮しました。
結果
申請の結果、障害基礎年金2級が認定され、子の加算を含め年間約138万円の受給が決定しました。これにより、相談者は経済的不安を軽減し、家計の安定を得ることができました。ご本人も「これで病気が治るわけではないが、経済的な安心が得られた」と話されており、今後は安心して治療に取り組むことができる環境が整っています。