【事例】自閉スペクトラム症で障害基礎年金2級を受給|障害者枠雇用で働きながら年額約84万円を受給できたケース

相談者

  • 性別:男性
  • 年齢層:30代
  • 職業:障害者枠雇用(食品製造関係)
  • 傷病名:自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)
  • 決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級年間受給額:約84万円

 

相談時の状況

相談者は幼少期から多動性や強いこだわりがみられ、人と目を合わせない、呼びかけに反応しない、衝動的な行動を繰り返すなどの特徴がありました。3歳頃の健診をきっかけに専門機関へ相談し、3歳7か月時に自閉症と診断されています。

保育園や幼稚園では、他児への暴力行為や飛び出し行動が頻繁にみられ、常に大人の見守りが必要な状態でした。小学校は普通学級へ通学しましたが、多動性が強く、保護者が授業中の見守りを求められることもありました。また、怒りの感情をコントロールすることが難しく、友人とのトラブルも絶えませんでした。

中学校、高校は養護学校へ進学しましたが、対人関係の問題は継続しました。友人を求める気持ちは強い一方で、相手との適切な距離感を保つことができず、いじめや人間関係のトラブルを経験してきました。また、一度受けた嫌な出来事を長期間忘れられず、何年も同じ内容を思い出して怒り続ける傾向がありました。

成人後は障害者枠雇用で食品製造関係の職場に勤務していましたが、職場でも対人関係の問題が続いていました。上司や同僚から注意を受けると感情が爆発し、先輩のユニフォームをハサミで切ってしまったり、壁に頭を打ち付けて負傷したりするなど、衝動的な行動がみられました。

日常生活においても、金銭管理ができず家族が管理を行っていました。食事についても好きな物を好きなだけ食べてしまうため、家族の助言が不可欠な状態でした。服薬管理や通院時の症状説明も自力では困難で、母親の付き添いが必要でした。社会的な手続きや他者との意思疎通にも大きな支障があり、生活全般にわたり家族の支援を受けながら生活していました。

こうした状況のなか、過去に母親が障害年金の請求を試みたものの、手続きの複雑さから途中で断念していました。その後、改めて障害年金の請求を希望され、当事務所へご相談いただきました。

 

相談から請求までのサポート

障害年金の請求にあたり最大の課題となったのは初診日の証明でした。幼少期の初診医療機関にはカルテが残っておらず、通常の方法では受診歴を証明することができませんでした。

そこで、現在通院中の医療機関に対し、長年の診療経過や過去の受診歴を丁寧に確認していただきました。現在の病院には5年以上継続して通院していたため、主治医に初診時のカルテに記載がある初診医療機関名や当時の診断内容を詳細に診断書へ記載していただくことで、20歳前から障害状態にあったことを客観的に示す資料を整えました。

また、診断書作成においては、相談者の易怒性や対人関係の著しい困難、職場での問題行動、家族による日常生活上の支援状況などが適切に反映されるよう、母親を通じて主治医へ具体的な状況を伝えていただきました。

さらに、病歴・就労状況等申立書では、幼少期から現在までの生活歴や就学歴、就労状況、日常生活能力の制限について詳細に整理しました。障害者雇用で就労している場合は就労している事実のみで軽く判断されることもあるため、職場で生じているトラブルや周囲から受けている配慮、社会生活上の困難を具体的に記載し、実態が正しく伝わるよう丁寧に請求書類を作成しました。

 

結果

請求の結果、自閉スペクトラム症による障害基礎年金2級が認定され、年額約84万円の受給が決定しました。

相談者は障害者枠雇用で働いていましたが、対人関係や感情コントロールの困難さ、日常生活における家族の継続的な支援の必要性などが総合的に評価され、障害等級2級に該当すると判断されました。

また、一度は障害年金請求を断念していたご家族にとっても、長年抱えてきた経済的不安の軽減につながる結果となりました。現在も通院を継続しながら就労を続けており、障害年金の受給によって生活面の安心を得ながら日々の生活を送られています。

仙台で自閉スペクトラム症による障害年金申請をお考えの方へ

自閉スペクトラム症(ASD)や発達障害でお悩みの方の中には、「働いているから障害年金は受給できないのではないか」「障害者雇用で勤務している場合は認定されないのではないか」と考えている方も少なくありません。しかし、障害年金は就労の有無だけで判断される制度ではなく、日常生活能力や対人関係の困難さ、周囲から受けている支援の状況などを総合的に審査して認定されます。

特に自閉スペクトラム症の場合、幼少期からの生活状況や学校生活での困難、就労後の対人トラブル、家族による支援の実態などを適切に整理し、診断書や病歴・就労状況等申立書へ正確に反映することが重要です。また、初診日の証明が難しいケースや、過去に障害年金請求を断念したケースでも受給につながる可能性があります。

仙台で障害年金の申請をご検討中の方、自閉スペクトラム症・発達障害・ADHD・知的障害などによる障害年金についてお悩みの方は、仙台障害年金相談センターへお気軽にご相談ください。 豊富な申請実績をもとに、初診日の確認から診断書作成のサポート、病歴・就労状況等申立書の作成まで丁寧に対応し、受給の可能性を最大限高めるお手伝いをいたします。障害年金の無料相談も承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

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