筋強直性ジストロフィーで障害基礎年金2級から1級へ額改定、年間約104万円を受給した事例
相談者
- 性別:女性
- 年齢層:50歳代
- 傷病名:筋強直性ジストロフィー
- 決定した年金の種類と等級:障害基礎年金1級(当初2級認定後、額改定請求により1級へ)
- 年間受給額:約104万円
相談時の状況
ご相談者は約15年前、別の疾病で手術を受けた際に両手の握力低下を指摘され、A病院の神経内科で筋電図検査などを受けた結果、「筋強直性ジストロフィー」と診断されました。その後、専門的な治療を行うB病院(脳神経内科)を紹介され、以降は定期的な通院、投薬治療、さらに合併症の治療を継続してきました。
しかし、病状は徐々に進行し、自力で立ち上がることが困難となりました。椅子からの立ち上がりにも常に介助や支えが必要で、階段の昇降は不可能な状態です。寝室が2階にあるため、やむを得ず電動昇降機を設置しました。
移動には常時車椅子が必要であり、室内には多数の手すりを設置しているものの、手すりのない空間では移動ができません。家事はすべてご主人が担っており、ご本人が単独で行える家事はありません。
排泄についてもトイレに手すりを設置しているものの、単独での動作は非常に困難です。入浴やシャワーは週1回が限度で、その際も家族の全面的な介助を必要としています。日常生活のほぼすべてにおいて援助が不可欠な状態でした。
相談から請求までのサポート
初診日の証明が課題となりました。A病院にカルテの保存状況を確認したところ、すでに破棄されていました。ただ、B病院へ転院する際の「紹介状」で、その記載内容からA病院での初診日を客観的に確認することができました。初診日の証明は障害年金請求において極めて重要であるため、慎重に資料を収集し、整合性を確認しました。
日常生活状況については、ご本人およびご家族から詳細な聞き取りを行い、「病歴・就労状況等申立書」に具体的なエピソードを交えて記載しました。特に、立ち上がり動作、移動能力、入浴・排泄の介助状況など、審査において重要となる日常生活能力の程度が正確に伝わるよう工夫しました。
主治医の診断書の内容からは、日常生活能力の著しい制限が認められ、障害基礎年金1級相当と考えられましたが、最初の審査結果は2級認定でした。
その後、症状のさらなる悪化がみられたため、「障害給付の額改定請求」を行いました。額改定請求とは、すでに障害年金を受給している方が、障害の程度が重くなった場合に、上位等級への変更を求める手続きです。原則として前回の認定日から1年以上経過していることが必要で、改めて診断書を提出し、現在の障害状態を審査してもらいます。
本件では、症状の進行状況を改めて丁寧に整理し、最新の診断書とともに額改定請求書を提出しました。その結果、障害の程度がより重いと認められ、障害基礎年金1級へと改定されました。
結果
額改定請求の結果、障害基礎年金2級から1級へと変更が認められ、年間約104万円の受給が決定しました。これにより、経済的な不安が軽減され、介護環境の整備や医療継続に対する安心感を得ることができました。
筋強直性ジストロフィーのように進行性の疾患では、当初の認定等級が現在の症状に見合わなくなることもあります。そのような場合には、額改定請求という制度を適切に活用することが重要です。
仙台で障害年金の申請や額改定をご検討の方は、初診日の証明方法や診断書の内容次第で結果が大きく左右されることがあります。障害の実態を正確に伝えるためには、専門的な視点からのサポートが大切です。症状の進行によりお困りの方は、早めにご相談されることをおすすめいたします。

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