「うつ病」で障害基礎年金2級が認定されて、年間約82万円を受給したケース

相談者

• 性別：男性
• 年齢層：20代
• 職業：無職
• 傷病名：うつ病
• 決定した年金の種類と等級：障害基礎年金2級
• 年間受給額：約82万円

相談時の状況

相談者は、小学5年生頃から人と接することに強いストレスを感じ始め、不登校が続くようになりました。中学進学後も、下痢を伴う腹痛や激しい動悸に悩まされ、登校が困難な日々が続きました。高校は通信制を選択しましたが、スクーリングへの参加も体調不良や精神的負担から困難を極め、通学時にはタクシーと家族の付き添いが必要な状況でした。

精神的・身体的な症状が悪化し、日常生活に大きな支障が出るようになったため、初めてメンタルクリニックを受診。以降、複数の医療機関を転院しながら、うつ病の診断を受け、現在も定期的な通院と投薬治療を継続しています。

生活状況としては、外出が困難、人との交流も限定的で、身辺の清潔保持や金銭管理、通院・服薬管理にも常時家族の支援が必要な状態です。社会性においても著しい制限があり、就労は困難と判断される状況でした。

相談から請求までのサポート

当事務所では、まず初診日の特定と医療機関からの「受診状況等証明書」を委任状を持って取得させていただきました。また、通院歴の初診医療機関の他に複数存在したため、そのの整理と当時の診療内容と日常生活等の聴き取りを丁寧に行い、「病歴・就労状況等申立書」を児童期から続く症状の推移と日常生活への影響を、具体例を挙げながら詳細に記述しました。

診断書作成にあたっては、相談者の日常生活における困難さ――特に身辺自立、対人関係、社会適応能力の著しい制限について記載した「病歴・就労状況等申立書」を「診断書」と一緒に渡して、医師に具体的な記載を依頼しました。

請求書等一式を提出した後に、追加書類の提出や補足説明を更に求められた際には適切に実施し、審査機関に対して状況が正確に伝わるよう最大限努めました。

結果

申請の結果、うつ病による障害基礎年金2級が認定され、年間約82万円の受給が決定しました。これにより、相談者は経済的な不安を軽減し、引き続き治療と生活支援を受けながら、少しずつ社会復帰に向けた準備を進める環境を整えることができました。家族からは「長期間にわたる支援に感謝している」とのお言葉をいただきました。